被害者の“はあちゅう氏”はなぜ大炎上したのか。 「事後の対応が本当に下手で、結果どっちもどっち感になってる」吉田豪らがコメント
ブロガーのはあちゅう氏が、会社員時代に上司から受けたパワハラ・セクハラを告発したことが、話題になっています。
これを受けて、はあちゅう氏自身が、過去に自身のツイッターで童貞の男性をいじったり、小馬鹿にするような投稿を繰り返していたことに関して、「これもハラスメントでは?」と批判的な声が殺到。
久田将義氏と吉田豪氏がパーソナリティをつとめるニニコニコ生放送『タブーなワイドショー』にて、ゲストに徳光正行氏を招き、一連の炎上騒動について解説を行いました。
はあちゅうさんの肩書は作家?ライター?
吉田:
これは肩書は、作家でブロガーが正解なんですか?
徳光:
作家のくくりって、あれ、吉田さんとモメたんでしたっけ?
吉田:
(笑)
久田:
モメてないです。
徳光:
作家っていう定義をどうするか。
吉田:
「インタビューとかのプロフィールで肩書がライターになっていると、私は作家に直しています」というのを読んで、「いや、あなたは作家というよりはライター枠だと思いますよ」と書いたことでの炎上騒動があって。
久田:
ああモメたの? あれ。
吉田:
正確に言うと僕はその直後、はあちゅうさんからツイッターのフォローを外されてました。
徳光:
(笑)
久田:
じゃ怒ったんだな。
徳光:
でも小説書いてるんですか?
久田:
書いてないですよ。
吉田:
いや、ようやく書き始めて、最近単行本が1冊出たんです。
久田:
じゃ作家か。
徳光:
小説を書いてない人は作家じゃないですよ。
吉田:
小説……あの時点で、雑誌で小説を何本か発表した段階です。
徳光:
ああ、そうですか。
久田:
ですから、その時はね、単行本とかなってなくて、どっかの雑誌に。
吉田:
そう、純文学系の雑誌で書いてて、だから本人いわく、私は自分の事を書いてるから作家、他人のことを書くのはライターって言ってたんですけど。
久田:
いや違いますね。
吉田:
そのくくりも絶対に違うんですよね。
徳光:
えー? 頭悪いですね。
一同:
(笑)
吉田:
頭悪くないですよ。いい大学出てますよ【※】。
※いい大学出てますよ。
慶應義塾大学法学部政治学科専攻卒業。
徳光:
いい大学出てらっしゃるのは、分かるんですけど、そのくくりを自ら設けるのを僕は、賢いとは思えないな。
久田:
痛々しいですね。だからライターでいいですよ。
吉田:
だからコントラストが見えちゃうんですよね、そこに。
久田:
ライターって名乗ることに、アメリカに行けばライターって、作家で、小説家ですからね。スティーブン・キングなんかも作家ですからね。
徳光:
そうですよね。
久田:
例えば、映画の『ミザリー』だって、主人公が大ベストセラーの小説家ですけど、ライターと言ってますから。ライターでいいんですよ。
吉田:
僕は自分のこと山程書いてますけど、ライターですよ。
久田:
いいんですよ。ライターで。
徳光:
だって僕も、僭越ながら、私小説じゃないですけど、実はホラー4冊出してるけど、作家なんて、絶対言えないもん。いやいや僕はもうただ執筆業をちょっとさせて頂いているだけなんで。
吉田:
全然わかるんですよ。そう思われたいっていうのが、すごい全面にでる人で。そこなんですよね。皆はそこで、気遣いがあるじゃないですか。
徳光:
そうですよね。
吉田:
僕は、他の人たちもいるし、僕はそこまでは言えない。それがないからたぶん色々鼻についちゃうっていうか、色々言われがちな人なんですね。
徳光:
馬鹿じゃなくて、厚かましいっていうことですね。
一同:
(笑)
吉田:
徳光さん、いいタイミングですよ。
久田:
レベルアップしましたね。
徳光:
そうなのかなって思って。申し訳ないですけど。
吉田:
(笑)
久田:
だんだんそうなっちゃってる感じですよね。厚かましい(笑)。
吉田:
(笑)
徳光:
申し訳ない。
吉田:
セルフプロデュースの人なんで、どうしても、そういう感じにはなっちゃうんでしょうけどね。
徳光:
それで思い出すのが、ノマドワーカーとかって。
吉田:
いいましたね、ある時期、たまにしか仕事してないのに、ノマドを名乗る感じの。
徳光:
意味がわかんなくて、なんかね。
久田:
いやだから徳光さん、たぶんぶっちゃけて正論だと思うんですよ。だって、徳光さんだって、本出してて、その小説ですよね。書いてるのは。だけど無理やりっていうとあれですけど、名乗ろうと思えば言えますよね、自分で。
徳光:
言っちゃえばいいだけの。
久田:
でも、そこで控えるわけじゃないですか。そこの違いだと思うんですよ。
はあちゅうさんのほうが被害者なのに…
吉田:
だからそういうはあちゅうさんに、反感を感じるのはわかる。それとこれは別という話なんですよね。セクハラとか。
徳光:
セクハラは本当に。
久田:
それはもちろん。
徳光:
僕も全部読ませて頂きましたけど、お気の毒だと。
吉田:
最近ものすごく思うのが、結局告発された電通の人が、告発された後に、まあ認めることは認めて、ツイッターのアカウント消して、その後完全に無言じゃないですか、上手いんですよ。
徳光:
上手い?
吉田:
何かが起きた時の対処として、本当に上手いんですよね。
徳光:
ああ!
吉田:
はあちゅうさんはそれの逆なんですよ。はあちゅうさんが完全に被害者で、はあちゅうさんが酷い目にあってるのに、はあちゅうさんが過去の童貞いじりがどうみたいな感じで、反論した後、とりあえず謝罪文出した後、やっぱりあの謝罪文おかしかったって言って取り下げたり。
対応が本当に下手で、結果どっちもどっち感になっちゃってるのが、本当におかしくて、悪いのは明らかに電通の人なのに。
久田:
もちろんそうだよね。
吉田:
はあちゅうさんの対応によってそっちが消えちゃってるんですよ、今。電通の人の対応上手すぎ。
徳光:
もうちょっとしたたかになればいいのに。
久田:
そうですね。
吉田:
どっちもどっち問題では絶対にないですよ。明らかに電通の人の方が問題。
久田:
その通り。悪い。
吉田:
はあちゅうさんにも問題あるけど、問題の質が違う、レベルが違うっていうか。
久田:
要するに、後々出てくるけど、大相撲問題と同じで、殴った殴られるの話があるじゃないですか。殴った奴が悪いんですよ。で、OKなんですよ。それでもうやめましょ。という話で、この人も、はあちゅうさんもセクハラ受けました。受けた方が被害者で、やった奴が悪いんですよ。
それでいいんですよ。その後の童貞いじりは、また別問題で、作家とか憤懣言いたいなとかあると思うんですよね。それを置いといて。やった奴が悪いんですよ。
徳光:
相手の方ですね。
久田:
ちょっと宣伝入っちゃって、悪いんですけど、博報堂にいた中川淳一郎さんが、書いてくれたんですけど。電通博報堂のクリエイターの鼻高々って凄いみたいですもんね。
吉田:
中川さん自身が広告代理店出身なのに、だからこその怒りがあるという感じ。
久田:
相当です。だから営業の社員に対して、ちょっとクリエイターとか、アートディレクターとかタメ口らしいですもんね。年上の営業の人にも。え? そんな世界なんだ! と思いながら。
徳光:
失礼な奴が多いっていうことですよね。
久田:
ですよね。ちょっと嫌ですよね。はい。
吉田:
確かにね思うんですよ。広告代理店出身の人特有の、何かって絶対にあるんですよ。
久田:
大手ですよね。でも。
吉田:
なんだろう? この人! と思う人が、後からプロフィール調べると代理店出身だったりすることは、確かにあるんですよ。なんかこう人の感情、わかんねえなこの人! みたいな人が。仕事でそうなってる感じがあるんだよね。
徳光:
ああ、なるほど、なるほど。
吉田:
うん。
徳光:
いやまあね、あんまりね、人に大きな態度で出るというのは、好ましくないですよね。
久田:
本当にその通りだと思いますよ。偉い人ほど、偉そうな態度取りませんね。
徳光:
そうですよね。
久田:
僕の編集者での経験でいうと、凄い偉い編集長ほど、なんか偉くなさそうにしてますね。