堀江貴文と予防医学の専門家達が癌予防について真剣トーク「食生活を気にするんだったら、毎年検査しろよ」
4月30日(金)、ニコニコ超会議2017超トークステージにて『堀江貴文・予防医療普及協会 × 日本うんこ学会~ 医療の未来を考える 腸うんこトーク ~』が行われ、当日の様子が生放送されました。
予防医療普及協会理事を務める堀江貴文さん、高知医療再生機構 特命医師の石井洋介さんをコーディネーターに迎え、つくば予防医学研究センター副部長の鈴木英雄さん、筑波大学 学長補佐・助教の落合陽一さん、医療ジャーナリストの市川衛さん、AV男優のしみけんさんと共に、予防医学の観点から癌の予防、便潜血検査の大切さについて、真剣に語り合いました。
癌になり易い人、なり難い人
しみけん:
素朴な疑問なんですけれど、癌になり易い人と、なり難い人の違いは何か有るんですか?
石井:
所説が色々有るんですけれど、家族性大腸腺腫瘍【※】とか、潰瘍性大腸炎【※】とか、明らかになり易い病気はあるんです。例えば、タバコが悪いとか、肉が悪いとか言われていますけれど、医学って多因し過ぎていて分からないんです。
※家族性大腸腺腫瘍
大腸に100個以上のポリープが発生する遺伝的な疾患。
※潰瘍性大腸炎
主に大腸粘膜に潰瘍ができる原因不明の非特異性炎症性疾患。
堀江:
日本人の大腸癌が最近増えている理由は、欧米型の食生活が原因だとか言われているんだけど、意外とそういうのって、いい加減です。根拠が有るかっていうと、無かったりしますし。
胃癌の原因の殆どはピロリ菌だった
堀江:
例えば、今まで胃癌になり易い原因って何だと言われていたか分かりますか?
しみけん:
脂っこいものとか?
堀江:
塩辛い物もですね。でも、実は胃癌が一番多い県って青森県で、一番少ないのは沖縄県です。東北の人達は塩辛い食事をしていたから、胃癌になり易いと言われていたんだけど、実は全然違ったんですね。胃癌の原因は殆どピロリ菌なんです。ピロリ菌に感染して、胃の粘膜が変わって、そこから癌化して行くんですけど、そのピロリ菌が沖縄県のピロリ菌と青森県のピロリ菌で(種類が)違っているんです。井戸水もありますし、家族感染も多いです。
しみけん:
家族感染というのは、どういう経路で感染するんですか?
堀江:
赤ちゃんに咀嚼して、口移しでご飯を食べさせるということも考えられます。沖縄県のピロリ菌って、感染しても凶悪性が低いんです。だけど、日本列島のピロリ菌は強力なので、欧米のピロリ菌と比べて7~8倍は胃癌になっちゃう。だから、北に行けば行くほど胃癌のなり易さが違っていたんです。
石井:
相関と交絡という難しい言葉があるんですが、お酒を飲んでいる人が癌になり易いと言われていた。でも、実はそれって、煙草を吸っている人と相関が有って、煙草が癌の因子だったんです。けれど、煙草を吸う人はお酒を飲みやすいんです。お酒を飲む人は煙草を吸う人が多かったから、お酒を飲む人に癌が多い様に見えちゃうんですね。