『アニゲマスター』おたささがアニラジ20年の歴史を語る「気づいたらディレクターからラジオパーソナリティに」
ネットラジオはいくらでも放送できてしまう
おたささ:
今までラジオ番組で言うと30分の枠しかなかったじゃないですか。例えば、文化放送の全番組がアニラジになっても、一週間のうちの24分×7日しかいけないわけじゃないんですか。でもネットラジオって、やろうと思えばそれ以上できるわけですよ。
そういう感じで、ネットラジオが色んな所で始まって、黎明期とかを色々見ながらやっていったんですけど、今はやっぱり、生でコメントをもらえるニコニコでね。
(コメント)「何より野球で時間が飛ぶことがない」。なるほど。
天海:
確かに放送時間ずれちゃったりしますもんね、野球とかがあると。
おたささ:
野球で飛ぶと、予定していたラジオドラマとかの放送スケジュールが本当にめちゃくちゃになってしまって。しかも飛ばなかった局とかがあるわけですよ。もうどうしようって考えて。あれこれ使いながら、なんとか整合性をつける番組を作ってって、そんな感じでやっていたんですね。
天海:
リアルタイムで色々やらなきゃいけなかったんですね。
おたささ:
一番遅くて、アニゲマスターが11時半スタートとかがありましたかね。11時半から30分とか(笑)。2時間の番組が7時からずっと待ってたり、だれきったような感じで。
天海:
ちょっと消化して終わりですよね。
おたささ:
野球め。
天海:
野球も気になっちゃいますけどね。
おたささ:
どうしても野球にアンチが多いのは、アニラジとか、それこそカードキャプターさくらを録っていたらお相撲が映ってた、みたいな。
天海:
放送時間がずれて録画がうまく録れず、最初の10分しか録れてないのとか。
おたささ:
そういうのがあるから「スポーツふざけんなよ」とか、「オリンピックでビッグサイトが使えないとかふざけんなよ」とか。スポーツがそんなに偉いのか、アニメが好きなんだよ俺は、と(笑)。
天海:
どの分野でもお互い戦ってるんですね。
おたよりの送り方の変化
おたささ:
おたよりもはがきからメールになったりとかね。
天海:
それってどれくらいの時期でメールに移り変わったんですか?
おたささ:
90年代は両方っていう時代があって、だんだんと、という感じですね。
天海:
90年代って1990年てことですよね?
おたささ:
90年代の後半94年ぐらいからやっていて、アニゲマスターをやってた2000何年頃までは、まだ番組FAXとか受け付けてましたから。
天海:
確かに、昔FAXとか使ってましたね。
おたささ:
あとは、電話リクエストとか。スタッフが電話の前について、リーンって鳴ったら「はい、こちらアニゲマスターです」とか言って。番組の時は僕が出たりして(笑)。
天海:
いいですね、電話越しに「佐々木さんだ!」みたいな。
おたささ:
でも、アシスタントの子たちが電話を取ると、「はっ、もしかして」ってなるのに、僕が取ると普通にスタッフだと思われる。ちょっと凹みながらもやったりもしたんですけど。
ラジオってメディアは色々変わったりしてるとは思うんですけど、中身的な部分っていうのは、実はそんなに変わってないなって感じはあります。声優さん個人のパーソナリティが際立たせる部分とか、あとは作品のラジオだったら、作品をキーワードにして面白いネタのコーナーとか入れながらやっていくとか。その「距離の近さ」さえ大事にしていれば、今後もどんなメディアに行ってもいけるんじゃないかな、と。
ラジオはトークメインになるから、その分近さみたいなものとか、後はメールなどで受け答えできるとか、そういう部分は永遠に滅びないんじゃないかなって。
天海:
滅びませんね、むしろ進化していくといいますか。
おたささ:
今、声優個人のラジオ、アニメ系の作品ラジオ、アニメが好きな人のラジオみたいな感じで分かれていますけれど。今後もいろんな意味で安泰なんじゃないかな、と。むしろ安泰であってほしい。
そして、さらにどんどん新しい方向性っていうのが出てくるんじゃないかなって、なんとなくちょっと感じている時期で。面白くて新しい技術を使って、今までになかったようなラジオ番組が作られていくんじゃないかなと思っております。
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