『おそ松くん』と『タッチ』は“兄弟作品”だった!?――「超機動放送アニゲマスター」元パーソナリティが語る、赤塚作品のディープな歴史
『おそ松さん』第一話が持つ意味とは?
おたささ:
もともと漫画作品の『おそ松くん』って、シュールなギャグ路線なんですよね。
天海:
そうですよね。
おたささ:
後半にいたっては、おそ松くんというタイトルの漫画なんだけど、六つ子が出てこない回とかあるらしく(笑)。
天海:
そうなんですか(笑)。
おたささ:
もうやりたい放題やってた。それこそスペシャルとかの作品の、それこそチビ太が主役になっている回とかで、チャップリンの映画をモチーフにして描かれた作品などもあると考えると、ある意味、『おそ松さん』の第一話は間違っていないんですよ。『おそ松くん』をベースに持っている。
無茶苦茶やるなぁと思っていた方もいると思うんですけど。多分、それは赤塚先生の意図を汲んでいるんじゃないかなと思います。まあ赤塚先生の意図かどうかまでは、もうわかりませんけどね。
天海:
今になってはもう。
おたささ:
多分、いまごろ天国で手塚先生に「いいだろう。俺の作品は」みたいに自慢していると思いますけど。
天海:
(笑)。
おたささ:
あと、アニメ第二作は浦沢義雄先生が脚本を書いているよね。日曜の朝にやっていた『不思議少女ナイルなトトメス』とか『美少女仮面ポワトリン』、あとそれこそNHKの……なんだっけ……あ、『忍たま乱太郎』! あれなんかも書いている方なんですけど、シュールな回とかあるじゃないですか。
天海:
ありますね(笑)。
おたささ:
本当にね、おじいちゃんになるとポンッと名前が出てこなくなるっていうね。
天海:
そんな、そんな、まだまだじゃないですか(笑)。
おたささ:
そういう作家がキャスティングされているのも、シュールなテイストを求める製作側の意図があるんじゃないかな、と。何はともあれ、“これでいいのだ”というとこなのかなと。
天海:
名言出ちゃいましたね。“これでいいのだ”。
おたささ:
と思います(笑)。
天海:
知らないことばかりですね。
あの都市伝説を語る
おたささ:
あとなんかこんなのきました。「おそ松さん、全員死んでる説」ってどう思いますか? なんかありましたよね、これ(笑)。
天海:
一時期、すごい話題になりましたよね。
おたささ:
そうそうそう。なんか、線があれしているていう。
天海:
水色が死んでて。茶色が生きてるみたいな説は浮上してましたよね。
おたささ:
あれでも、どうなんすかね。
天海:
どうですかね。
おたささ:
(モニターを見ながら)あ、これですね。ネットで出てきましたけど。全員、食中毒で全員、亡くなっていたという。
天海:
そうなんですよね。一回死んでいるんですもんね、フグ中毒で。
おたささ:
そうそうそう。あの「NO EXIST」って表示されるのは偶然だったのか、どうなのか、みたいな。「新聞掲載されたのが元ネタらしい」というコメントが流れてましたけど。
でもどうなんですかね。こういうのって、『ドラえもん』の最終回とか、『サザエさん』の最終回がどうなるとか。いろんな話が都市伝説としてあるけど、最近はその辺を狙っているのかな? と思うこともあったりして。
天海:
でも、確かに。そういうのあったほうが見る側としては、いろいろ考察ができて楽しいところでもありますよね。
おたささ:
でも別にあの六つ子、全員死んでてもいいじゃんという話で。また次の話で生き返っていればいい。そういうのが赤塚イズムなんじゃないかなと。シリアスに考えるよりは、“そういうもん”として考えるくらいのほうがいいんじゃないかな、と。
天海:
本当に「これでいいのだ」ですもんね。
おたささ:
本当に。便利だな、この赤塚イズム(笑)。
天海:
もう全部使えちゃいますね。「これでいいのだ」って。
おたささ:
そういうのを真面目に考察したりするのも、楽しみ方のひとつなんじゃないかなと思います。
天海:
そうですね。
おたささ:
まあ、そんな感じで今のアニメを紐解いていくとこんな歴史があるんだと僕も教えながら、再発見できまして。
天海:
ありがとうございます。
おたささ:
楽しかったです。まだね、本当は言えなかったことはあるんだけど。まあいいや。これはやめとこ。(笑)
天海:
本当ですか? 言わなくて大丈夫ですか?
おたささ:
言わなくて、大丈夫です。
天海:
本当ですか?
おたささ:
あの実写化の時の話なんですけども、まあいいです。(笑)
天海:
気になっちゃいますね。
おたささ:
ググって!(笑)
天海:
(笑)。
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